週末おすすめインド映画「あなたにいてこそ」
感想★4つ ★★★★☆
★1つ 駄作、みたら負け
★2つ 時間の無駄になるかも
★3つ 普通、逆に心に残らないかも
★4つ みんなにおすすめ!
★5つ 傑作 見なきゃ人生損するレベル
≪こんな人におすすめ≫
・週末にみる映画を探している人
・インド映画に興味がある人
・バーフバリを見て楽しめた人
・映画を見たい全ての人
CAST
スニール ラーム役
1974年、アーンドラ・プラデーシュ州生まれ。
小学生の頃から映画を見てダンサーに憧れ、地元のダンス コンクールで賞を穫る。
1995 年に映画界入り。喜劇的な役柄で頭角を現し、大ヒットした本作『あなたがいてこそ』で地位を確立する。2004年、Filmfare Awardsでベストコメディアン賞を受賞。
サローニ アパルナ役(ラミニドゥの娘)
1977年、マハーラーシュトラ州生まれ。父親は税関職員。
女子大で心理学を学び、卒業後アショク ・ クマール演技演劇アカデミーに入る。 テレビドラマやコマーシャルに出演しキャリアを積む。 テルグ語、カンナダ語、ヒンディー語、タミル語の映画に出演。 ボリウッド映画では『Dil Pardesi Ho Gaya』(03)、『Saawan』(06)に出演。素晴らしいパフォーマンスを見せる彼女は、最もホットな女優の一人として注目されている。
ナジ二—ドゥ ラミニドゥ役
スプリート マッラスーリ役(ラミニドゥの長男)
ヴェーヌゴーパール パイレッディ役(ラミニドゥの次男)
STAFF
S.S.ラージャマウリ 監督・脚本
1973年生まれ。
テレビドラマの監督からスタートし、長編劇映画の初監督作『Student No.1』(01)で興行的成功を収める。以降、メジャー俳優を主役にした大型娯楽作品を発表。『Magadheera』(09)では、これまでのテルグ映画の各種の記録を塗り替える大ヒットとなる。ストーリーテリングの巧みさから、その作品が他言語圏でリメイクされることも多く、中でも『Vikramarkudu』(06)は4言語5作品にリメイクされた。さらに『Eega』は初の多言語同時制作となるなど、テルグ映画界きってのヒットメーカーにしてスター監督である。昨年日本で公開された『マッキー』が話題となる。
M.M.キーラワーニ 音楽
C.ランプラサード 撮影
R.ラヴィンダー 美術
ピーター・ハイン アクション
コタギリ・ヴェンカテスワラ・ラオ 編集
ショーブ・ヤーラガッダ、プラサド・デヴィネーニ 制作
※公式サイトより転載
《あらすじ》
幼い頃、母に連れられて故郷を離れたラームは、対立する二つの家族間の抗争で父親を亡くすというつらい過去を持っている。大都市ハイダラバードで荷物配達の仕事をしているが、故郷での一件は全く知らされずに大人になった。ラームは貧しくても明るく楽しく働いていたが、愛用の古自転車の効率が悪く、仕事をクビになってしまう。そんな時、故郷の広大な土地を相続していたとの知らせが来る。土地を売るため故郷に戻る列車の中で、アパルナという美しい娘と出会い意気投合する。しかし彼女は、亡くなった父親の宿敵ラミニドゥの娘だった。土地を売るためにはラミニドゥの力を借りなければならないことを知り、会いに行くのだが、そこには驚くべき事態が待ち構えていたのだった・・・
※公式サイトより転載
《感想》
言わずとしれたバーフバリ二部作の監督S.S.ラージャマウリにより、2010年に制作されたインド映画。かなり前にAMAZONでDVD購入していましたが、パッケージから普通のラブストーリーかなぁ・・・とか思って見ずに放置しておりました。
しかし!「あなたがいてこそ」というタイトルからは全く想像できない、殺人一族に命を狙われるというかなりハードな映画で良い意味で裏切られました。
「あなたがいてこそ」ってセリフは劇中で主人公が発する言葉ですが、まったくそんな映画ではありません笑。むしろ、主人公ラームは自分の命を守るためにヒロインアパルナが従兄弟と結婚するように仕向けようとしたりします。
この主人公、終始恋どころではありません。なにせ、田舎町を牛耳る殺人一族に命を狙われているのですから。
殺人一族の家長ラミニドゥは一見すると穏当で伝統を大切にするジェントルマンな地主といったところ。しかし、一族の仇ラームに対しては敵意を剝き出しにします。
このギャップが非常に恐ろしい。
全体的にはコメディタッチなのですが、殺人一族が容赦なく人を殺したりする描写は結構ホラーです。このあたりのバランス感覚はインド映画特有ですね・・・
もちろん、唐突に始まるダンスシーンなども楽しめる。インド映画を見慣れてくると、逆にこれがなきゃ物足りない笑。
一族の伝統で、家の中ではラームを殺せないラミニドゥ。殺人は厭わないのに伝統は忠実に守るラミニドゥ、さすがです。
逆にそれを知ったラームは、家から出ないようにあの手この手です。
インド映画でいつもいいなぁと思うのは、展開が湿っぽくないこと。
ラスト、ラームとアパルナが結ばれ殺人一族に赦される展開はまさに急転直下。油断すると展開に置いて行かれます!最終的にはハッピーエンドで映画が終わるのですが、人の良いラームがこの先殺人一族とうまくやっていけるか心配になります。
ちょっと気になったのは、ちょくちょく映像がカットされているところ。映画のテレビでスターウォーズがカットされてる時の違和感ですね。
インド映画って大体3時間ぐらいの長い映画が多いので仕方ないのかもしれませんが、面白い映画であればあるほど完全版をみたくなります。
インド映画に馴染みのない人にはちょっと癖が強いかもしれませんが、そういう人はまずS.S.ラージャマウリ「バーフバリ」2部作から初めてみましょう!
インドの王朝を舞台にした壮大な物語で、アクションありダンスありの超大作なので間違いなくおすすめの一本です!
以上